NVIDIAとMicrosoftは、ArmベースのCPUとBlackwell GPUを統合した新SoC「RTX Spark」を発表しました。この製品はゲーミングも視野に入れた製品ですが、これまでArm CPUで問題だったアンチチートへの対応が遂に実現するようです。
RTX SparkでArm版Windowsの対戦ゲームが起動可能に
RTX Sparkは、ArmベースのCPUとBlackwell世代のGPUを1つにまとめた新しいSoCで、2026年秋にSurfaceやASUS、Dell、HPなど各社のノートPC・小型デスクトップに搭載される予定です。同製品はAIやクリエイティブ用途と並ぶ柱としてゲーミングも掲げられていますが、Arm版Windowsはこれまでゲーミングで長年の弱点を抱えていました。
Armで対戦ゲームが起動しなかった理由
Arm版Windowsは、x86向けに作られたゲームをMicrosoftのエミュレーター「Prism」を介して動かしています。ところが、エミュレーション環境ではOSの低レベル機能に触れられないため、多くの対戦ゲームが組み込んでいるアンチチートやDRMがそもそも動作しません。その結果、VALORANTやPUBGといった人気タイトルは、ゲームを起動することすらできない状態が続いていました。これはArm版Windowsに固有の問題ではなく、LinuxやSteam Deckが対戦ゲームを苦手としてきた理由と同じです。
鍵はアンチチートのネイティブ動作
RTX Sparkでは、ゲーム本体をPrismでエミュレーションする点は変わりませんが、Easy Anti-CheatやBattlEyeといったアンチチートだけをArmネイティブで動かすように変更される予定で、これによりアンチチートが正しく機能し、ゲームを起動できるようになるようです。
Microsoftによると、Riot GamesのLeague of LegendsとVALORANT、KRAFTONのPUBG: Battlegroundsが対応予定で、PragmataやAlan Wake 2、NARAKA: BLADEPOINT、War Thunderなども名を連ねています。なお、ネイティブで動くのはアンチチートであり、ゲーム本体はエミュレーションのままのため、x86環境と同じフレームレートが得られるとは限りません。
なお、アンチチートのネイティブ対応はQualcommのSnapdragon X世代では普及台数の少なさがネックとなり、開発元がArmへの移植に積極的では鳴りませんでしたが、ゲーム開発元と関係が深いNVIDIAが主導したことでArmでのアンチチート機能の移植が現実のものとなっています。
